育毛剤成分一覧

育毛剤にはその効果効能によりさまざまな成分があります。そこで、育毛剤に配合されている成分を、効果が期待できるカテゴリごとにまとめてみました。 育毛剤を選ぶ際の参考にしてみてください。

育毛剤の成分にはランクがある

育毛成分の説明の前にまずは、育毛成分にもランクがあるということはご存知でしょうか? 育毛剤全般の副作用ページでも記載していますが、育毛剤は、効果の程度に応じて医薬品、医薬部外品、化粧品と3つにわけられ、医薬品が最も効果が高く、化粧品が最も効果の根拠が低いという解釈になります。

では、このランクは何を元に定めているのかというと、中に入っている配合成分によるところが大きいので、ランクごとに育毛成分を並べ、それぞれどういう効果がある成分なのかについてご紹介します。

医薬品に区分される成分

ミノキシジル

本来、血管拡張剤として開発された成分で、その後、毛乳頭細胞の増殖、毛母細胞の死滅抑制、毛組織の血流改善作用の3つの作用によって、発毛効果があるとされて発毛剤として販売されるようになりました。

臨床試験によって発毛効果は認められており、ミノキシジルを4ヶ月使用すると発毛するという臨床データも、ミノキシジル配合育毛剤を販売している大正製薬のサイトで公表されています。

ただ、一方で副作用があるということも理解しておきましょう。多いと思われるリアップの副作用ベスト3ページでも記載していますが、かゆみや、かぶれ、発疹などの副作用症状が起こる確率は8.82%と公表されています。

日本では一般用医薬品として大正製薬からリアップ・シリーズが発売されているので、購入しやすいともいえます。

フィナステリド

本来、前立腺肥大の治療薬として開発された成分。その後、抗男性ホルモン作用によって発毛効果があるとされ、世界60カ国以上で男性型脱毛症の治療薬として認められている成分です。 医薬品であるため副作用も報告されています。

湘南美容外科のAGA薄毛地養生法センターサイトでは副作用の発生率について

性欲減少 1.8 % 勃起機能障害( ED ) 1.3 % 肝機能障害 不明(もともとの肝臓機能による) うつ 1.0 % 精子減少 1.1 %
参照:https://www.rs-clinic.com/menu/aga_finasteride.html

ミノキシジルよりも副作用になる確率は低いけれども、なってしまう副作用については不妊の原因となってしまうような深刻な症状が多いというのも特徴です。

日本ではプロペシアという名前で発売されていますが、医療用医薬品のため、薬局やお店で個人的に買うことは出来ません。医師の処方箋が必要ですので、すぐに購入できないということも覚えておきましょう。

塩化カルプロニウム

頭皮の毛細血管を拡張し、血流を増加させる作用が認められている成分。元々はフロジン外用液5%という名称で円形脱毛症の治療薬として使用されていました。

血管拡張作用が強く、AGAクリニックでもホームケア商品としてアロビックス外用液5%という、塩化カルプロニウムが5%配合された商品を提供することもあります。

国内販売されている育毛剤には2%しか配合されていませんが、第一三共ヘルスケアが販売している第3類医薬品のカロヤン・シリーズに配合されています。

ただ、日本皮膚学会がまとめた2010年度版男性型脱毛症ガイドラインでは、「行うことを考慮してもよいが,十分な根拠がない」というC1評価であり、ミノキシジルと比較すると、やや効果の有用性は劣ると考えられます。

医薬部外品成分(有効成分)

医薬部外品に区分される育毛剤に配合されている成分です。医薬品医療機器等法にて医薬部外品として厚生労働省が認定されていて医薬品区分の成分よりは効果は低いけれども、国としては緩やかな効果を認めている成分なので、育毛剤を選ぶ際は参考にしてもいいかと思います。

セファランチン

本来、結核治療にも使われており、アレルギー抑制、血流改善効果が認められている成分。

セファランチンの錠剤は、内服用として円形脱毛症や粃糠性脱毛症に効果が認められており、今でも円形脱毛症の方はお医者さんから処方される薬となっています。

外用薬に配合される場合も同じく血流促進効果が期待できますが、皮下吸収のため医薬部外品扱いとなり、通販育毛剤の中では、薬用プランテルLPLP薬用育毛エッセンスがあります。

原薬は化研生薬から発売されており、散剤・錠剤・注射剤と、剤形は豊富。

センブリエキス

漢方薬のひとつとして古来より利用されていた成分。

センブリエキスの中に配合されているスウェルチアマリンという成分に、血行促進作用がある為、塗布することで頭皮血行改善効果が期待できる成分とされています。

日本国内では古くから扱われている成分であり、医薬部外品育毛剤では、薬用不老林、BUBKAプランテル、M−1育毛ミスト、ナノインパクト100など、定番といえるほど多くの育毛剤にこの成分が入っています。

グリチルリチン酸二カリウム

甘草根から抽出されている成分。刺激緩和やカブレ防止など皮膚に対する抗炎症効果が認められています。育毛剤だけでなく、スキンケア商品や歯磨き粉などにも配合されています。

国内販売の育毛剤には、ポリピュアチャップアップM−1育毛ミスト、などほとんどの育毛剤にもれなく配合されています。

トコフェロール酢酸エステル

ビタミンEの一種であり、塗布することで強力な抗酸化効果を示すと共に末梢血行を促進する効果もある成分。 酸化は炎症の原因となるので、炎症を抑える効果によって頭皮環境を正常化し育毛効果が期待できるということですね。

国内販売の育毛剤には、リアップX5プラス、ナノインパクト100、ベルタ育毛剤に配合されています。

エチニルエストラジオール

女性ホルモンの一種であり、前立腺癌の治療薬としても使用されている成分。男性ホルモンの抗男性ホルモン作用により、育毛効果があるとされています。

国内販売の育毛剤には、ナノインパクト100やケフトル、女性用育毛剤であるスカルプD ボーテ メディカルエストロジー スカルプセラムに配合されています。

メーカーの独自開発成分

最後になりますが、国から効果については認められていないけれどもメーカーが独自に開発した成分というのもあります。

特許を取得していたり、世界で賞を受賞したりしている成分もある為、効果が期待できそうなものもあります。しかし、あくまでもメーカー独自発表による効果なので、公的に証明されているものではありません。

バイオポリリン酸

本来人間の体内に存在する成分。特許技術により海洋酵母から抽出されたこの成分は、FGFという体内に存在するタンパク質を毛乳頭に運び活性化させ、結果としてヘアサイクルが正常化し育毛効果があるといわれています。

成分表には、ポリリン酸ナトリウムと表記されています。

ポリリン酸研究の第一人者である柴博士が、ポリピュアEXの開発責任者であることから、ポリピュアEXにしかバイオポリリン酸は配合されておりません。

温泉由来加水分解酵母エキス

温泉を原料として加水分解させることにより生まれた成分。 サラヴィオ化粧品が研究開発したこの成分は、毛乳頭を活性化させるFGFという発毛因子となるタンパク質にシグナルを与える、繊毛を伸ばす効果があります。

繊毛が伸びることにより、FGFが増加し毛乳頭が活性化する為育毛効果が期待できるということですね。

成分表には、酵母エキス(1)と表記されています。

このロジックは世界毛髪会議でも日本企業で初めて金賞を受賞しており、世界でも注目されている技術です。 国内販売の育毛剤には、M−1育毛ミストとケノミカという女性用育毛剤に配当されています。

ルプルプWフコイダン

ガゴメ昆布から抽出されるフコイダンを高分子と低分子化して組み合わせて作られた宝酒造のグループ会社であるタカラバイオ社が開発した独自成分です。

頭皮の保湿効果の他に、毛乳頭を活性化させるFGF-10に対してもアプローチすることで育毛効果を期待できます。

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