プレリアップシャンプーとリアップX5を同時に使って相乗効果があるのか検証してみる

リアップシリーズには、リアップX5,リアップジェットといった発毛剤のほかに、クレンジングやシャンプーといった派生商品が販売されています。

特にリアップユーザーにおいて、「一緒に使ったらより効果が高くなるのかなぁ?」と注目してしまうのが、このプレリアップシャンプー。特に最近のドラッグストアには、リアップX5と隣り合わせで陳列されていることが多く、見かける頻度も高いアイテムなのでは思います。

リアップを使っていなくても、「発毛剤」として確固たるブランドイメージがある名前ですから、プレリアップシャンプーを使っているだけで髪を成長させてくれるのでは?と期待してしまう方もいるかもしれませんね。

しかしお値段は1,890円と、市販の一般的なシャンプーに比べて割高なので、簡単に手をだすことも躊躇する場合があると思います。

では実際にプレリアップシャンプーを使ってリアップX5との相乗効果は見込めるのか、 そしてシャンプーとしてヘアケアにも十分使えるアイテムなのか、実際に1本使い続けて検証してみました。

価格容量医薬品区分
プレリアップスカルプシャンプー400ml/1本医薬部外品

洗浄力を重視し”頭皮をキレイにする”コンセプトが際立っている配合成分

プレリアップシャンプーパッケージ

まずプレリアップシャンプーの基本的なスペックからみていきましょう。

パッケージを見れば、かなり目立つ感じで「アミノ酸系洗浄成分配合」「毛穴づまりをさっぱり洗い流す」などと書かれていますね。

プレリアップシャンプーの成分一覧表記

ボトルの裏面にある配合成分の一覧をみると、まず「ミノキシジルは配合されておりません」というメッセージが目立ちます。やはりシャンプーは髪や頭皮をキレイにするもので、それ自体では発毛させることはできないことがわかりますね。

その頭皮の洗浄という面では、プレリアップシャンプーにはかなり多くの成分が配合されています。

中でも、ボトル表面にあった「アミノ酸系洗浄成分」にあたるのが、「N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム」という成分。巷でよくいわれている”髪に優しいアミノ酸系シャンプー”の多くに採用されている成分で頭皮への刺激が少なく、洗浄力や泡立ちもよいとされています。

界面活性剤系の洗浄成分が多く、肌に優しい”アミノ酸シャンプーとは言い切れない”

では、プレリアップシャンプーが純粋な”アミノ酸系シャンプー”なのかといえば、残念ながらそうではありません。「ラウレス硫酸ナトリウム」「ナフタレンスルホン酸ナトリウム」といった界面活性剤系の洗浄成分が数種類配合されています。

これらの洗浄成分は、市販のシャンプーでは一般的に配合されているものの、特に「ラウレス硫酸ナトリウム」は洗浄力が強力なため、汚れがよく落ちる分、本来保湿に必要な皮脂成分まで落としてしまうことから、逆に乾燥やカユミを助長してしまうことがあります。

最近発売されているヘアケア目的の高級シャンプーでは配合されていることが少ない成分であり、これらが配合されていると”アミノ酸系シャンプー”とはっきり謳うこともできません。あえて強力な界面活性剤を配合しているところに、頭皮へのやさしさよりも「毛穴づまりをさっぱり洗い流す」というコンセプトを優先しているのだと思います。

天然保湿成分の配合などでうるおいもカバーしているが…

では、乾燥やカユミに対する対処はどうしているかというと、保湿成分などを複数配合することによりカバーしているようです。その内容はというと…

天然保湿成分…海藻エキス、ホホバエキス、カミツレエキス、マロニエエキス、メリッサエキス、イラクサエキス、シラカバエキス、スギナエキス
医薬部外品上の有効成分…ピロクトンオラミン

主に保湿については天然由来の成分を、そして有効成分である「ピロクトンオラミン」は、フケの防止やかゆみの抑制、抗菌作用に効果があるといわれています。

ただ、 全体的に見れば、界面活性剤系の洗浄成分がアミノ酸系洗浄成分よりも多く配合されているため、スペック上洗浄力がずいぶん強力であることは否めません。”頭皮環境正常化”のためには汚れを落としフケやカユミがないことも重要ですが、ほどよく皮脂分が頭皮に残ることで、脂っぽくもなく、かつ乾燥もしていない頭皮の状態が髪が育ちやすい環境になることが重要です。

果たしてこの強力な洗浄力が頭皮環境正常化にどう影響するのか実際に使ってみて確かめてみることにしました。

泡立ちよく、メントールの爽快感もあり、使用感は良いが洗い上がりが…

プレリアップシャンプーの液体

実際にポンプから液体を手にとってみると、シルク上の色をした幾分どろっとした液体がでてきます。普通のシャンプーと形状はほぼ変わりません。

プレリアップシャンプーの泡立ちシミュレーション

シャワーで予備洗いをした後、髪につけて泡立てた後の泡の状態です。キメの細かい柔らかい泡が空気を含んで多く泡立ってきます。泡自体はさらっとしていて、手に取ったそばからどんどん落ちていきます。そのままもみ洗いをしましたが、ふんだんな泡の柔らかさによって洗い心地は非常に良いです。

髪に数分間つけたあと、洗い流してみると、頭皮がひんやりとした状態になります。配合されているメントールによるもので、洗い上がりすぐは普通に体感できるほど爽快感を味わうことができます。ただ、クールシャンプーほどの強さはなく、2~3分するとほどなく消えていきました。

洗い上がりから髪がギシギシ、抜け毛も増えやすく…

プレリアップシャンプーで洗った後で出てきた抜け毛

次に、洗い上がりの髪に手ぐしを通してみたらはやくも異変が…。

「あれ、ギシギシしている…」

髪の指通りはお世辞にもよくありません。安物のシャンプーと同じような感じ…。何回か手ぐしで通してみても同じです。残念だったのが、そのあと手のひらをみると、写真のように抜け毛が数本からまっていたこと。成長しきれていない髪の毛だったのか、ギシギシが影響して力が入って抜けたのかよくわかりませんが、普段ではあまり起こらないだけにちょっとショックでした。

乾かしてもギシギシ感は変わらず、頭皮も乾燥気味でコンディショナーは絶対必要

バスタオル&ドライヤーで乾かして、乾燥後の仕上がりの状態を確認してみても、指通りは悪いまま。確かに洗浄はできているようですが、そのぶん、普段は残っているしっとり感が少なくなり、髪型をセットしてもパサつき感をかなり感じてしまい、そのままではうまくまとめることができませんでした。

天然の保湿成分が多く配合されているので、それなりに頭皮へのしっとり感は残るのかな?と思っていましたが、 残念ながら洗浄力の強力さの前にはかなわないようで、体感上は乾燥気味。フケなどはでませんでしたが、なんとなく肌が乾いているなぁという使用感です。

シャンプーだけの使用だったのでこのようなパサツキ&乾燥が気になる状態になってしまったので、ある程度潤い感を持たせるにはコンディショナーの使用がマストであると思われます。

リアップX5と併用してみるも、髪の絡みが気になり、効果も変わらず。

プレリアップシャンプーとリアップX5プラス

次にリアップX5を塗布してみます。あくまでもシャンプーはシャンプーなので、発毛力がアップすることはないと思うのですが、なにかよい相乗効果があれば…と期待してつけてみます。

う~ん、リアップはボトルを逆さにしてトントンと頭皮に当てていくのですが、その時にパサついた髪がどうしてもまとわりついて、つけ心地は正直良くありません。トントンとボトルを離すタイミングに髪がくっついてくる感じですね。。今まで使っていたシャンプーではこんなことにならなかったので、相当パサツキが発生しているのだと思います。

そのあとのつけ心地は対して変わることはありませんでした。リアップ自体の効果も体感上ではよくもなく悪くもなく、あまり変わることはありませんでした。

ただ、リアップ自体ミノキシジルの副作用によって、肌のかゆみやほてり、さらには配合しているアルコールの作用によって肌の炎症などが起きる場合があります。

全員に起きる可能性があるわけではありませんが、プレリアップシャンプーによってただでさえ頭皮が乾いてしまうのに、さらにリアップを塗布することによって、症状が悪化する可能性もないともいえないのでは?と思いました。

そういう意味でもリアップと併用する際には、まず一度慎重に肌の具合を確かめる必要があると思います。

まとめ:コンディショナーとの併用は必須。わざわざリアップとセットで使う必要はなさそう

結局1ヶ月半程度で1本を使い切りましたが、使い続けても髪のパサツキはどうしても解消することはできませんでした。やはり配合成分の特性上洗浄力が強力な分、髪のしっとり感までも奪ってしまっていることは否めません。

もともと頭皮が脂っぽかったり、ベタつきが気になるような方にとっては、ほどよい洗浄感になるのでは?と思うのですが、それ以外の方だと、やはりコンディショナーの使用は必須になるでしょう。プレリアップコンディショナーというのも発売されていますが、同じ1,890円なのでコスト的には倍になってしまいますね。

また、リアップX5などの発毛剤とセットで使うことのメリットも今回の使用では見出すことは残念ながらできませんでした。育毛剤のサポートとしても、人によっては髪がぱさつきやすい、頭皮が乾きやすい特性があるので、育毛剤の効果を発揮させるための頭皮環境正常化という意味においても、適する人を選んでしまうシャンプーなのではないでしょうか。

使用感に特にこだわらないのであれば、市販のシャンプーでも同じような仕上がりになりますし、保湿やしっとり感を求めるのであれば、コンディショナーとの併用がマストであると思います。

そのような意味でも、リアップを使っているからシャンプーもプレリアップを…と選択するようなアイテムではないと思いました。

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